「ふたりでつくる結婚指輪」シリーズと称して、前回はマリッジリング制作体験の様子を記事にしてみましたが、全体で3部構成の記事となっています。今回は打ち合わせ段階で重要となる素材選びについて詳しく書いてみます。
結婚を控えたお2人が本当に納得のいく指輪を作るために、イメージを固めていく打ち合わせはとても重要です。既製品から選ぶのも楽しいですが、素材や形、仕上げなど、職人と直接話して理解を深めながらオリジナルのものを作り上げていく過程は、指輪をより愛着のあるものにしてくれると思います。
打ち合わせでまずお話しさせていただくのは理想の指輪づくりを考える上で基本となる素材のお話。
たとえば「24金(K24)と18金(K18)の違い」、みなさんは説明できますか?
言葉自体は耳にする機会が多くても、意外とその意味まで説明できる方は多くありません。
日本では金の配合率は24分率で表現されます。
よって他の金属を混ぜていない純粋な金属、(実際には、99.99%以上の純度の物)
純金と言われるものが24金(K24)です。つまり18金と言われているものは24分の18。つまり75%の金に、残りの25パーセントの金以外の金属を混ぜたものが18金と呼ばれる金属です。
たとえば、金に25パーセントの銀と銅(ほぼ同じ分量ずつ)で色をつけたものが18金イエローゴールド。黄色みの強い華やかなゴールドのお色味です。
同じく銀と銅などで色をつけたものがピンクゴールド。銅の比率が上がると赤みが増し、金の割合によっても微妙にピンクの色合いが変化します。
そして、銀やパラジウムを混ぜたものがホワイトゴールドと呼ばれます。プラチナに似た白い輝きが美しいお色味です。
実は24金、つまり純金はとっても柔らかいためジュエリーには向きません。
こんな風に手で曲げれるほどの柔らかさです。(全然金にピントが合ってないのですが。笑)
よってマリッジリングなどの指輪には他の金属を配合することにより強度が上がった18金や10金といった金属が選ばれることが多いです。
ヨーロッパなどは、1000分率で表すので刻印が『750』と打っています
750/1000なので75%が金と言う意味です。
よってK18=750刻印が違いますが同じ意味になります、
ややこしいですよね💦
そして、金と同様にマリッジリングでよく選ばれる素材の「プラチナ」。
プラチナとは銀白色に美しく輝く白金とも呼ばれる金属です。
漢字で『白金』と書きますが金は入っていません。笑
見た目の輝きはホワイトゴールドと似ていますが、若干違います。
プラチナの配合率はわかりやすく千分率で表現されていて、PT900という表示は90%、PT950は95%のプラチナが使用されているという意味になります。残りの数%はたいていパラジウムが入ったり、昔はコバルトが入っていたりしました。プラチナ100%(実際は、99.95%以上)つまりPT1000は金と同じく強度の問題でジュエリーにあまり使用される事が少なく他の金属を混ぜて強度を上げたPT900やPT950が結婚指輪などのジュエリーに使用される素材では定番となっています。
近年は、各ブランドの加工工程の試行錯誤でPt1000でも十分な強度を出す事に成功している物もあります。
難しそうで、意外とわかりやすい話なのでそれぞれの素材の特徴をしっかり理解して納得した上で選んでもらえたらと思います。